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【CASE 18】特命分析 ~マイクロプラスチックの定量~

お悩み

工場の放流水の中にマイクロプラスチックが含まれていないことを確認したい。

ご依頼状況

●工場で使用している研磨剤にマイクロビーズが配合されている。

●研磨剤の大半は回収しているが、一部は排水処理に混入しているかもしれない。

●放流水中にマイクロプラスチックが混入しているのかしていないのか、しているとしたらどのくらいの量か知りたい。

検討開始

マイクロビーズは微細なプラスチック粒子のことで、いわゆるマイクロプラスチックとして海洋汚染などの問題となっています。

2018年6月に「海岸漂着物処理推進法」が成立しましたが、ご依頼をいただいた時点(2019年)ではまだマイクロプラスチックの分析方法は確立していませんでしたので、サンプリング方法から分析方法までミヤマで検討することにしました。

サンプリング方法としては放流水をガラスビンに採水していただき、その水をフィルターろ過してマイクロプラスチックを含む固形物を回収する方法を採用しました。

マイクロプラスチック調査における分析方法としては、環境省の調査などではFTIR分析が採用されていますので、まずはこれにならいました。

※ FTIR分析:フーリエ変換赤外分光分析。分子が特定の赤外線を吸収する性質を利用して物質(主に有機物)の同定等を行う分析。

ミヤマの一手!

まずは使用している研磨剤をご提供いただき、顕微FTIRで調査したところ、ポリスチレン樹脂でできた10~20µm程度のマイクロビーズを確認することができました。

早速、実際の放流水サンプルで調査してみましたが、他の固形物が多くマイクロビーズをみつけられませんでした。

 

そこで新たに採用した分析方法は、「フィルターごと熱分解-GC/MS分析を行う」というものです!

ポリスチレン樹脂は加熱することにより「スチレン」という物質に分解します。この分析方法により、放流水1m3中に数µgの極微量レベルのマイクロプラスチックを定量的に分析することができました。

 

但し、この分析方法はターゲットのプラスチックの種類や放流水の水質によって検出範囲が異なってしまいます。今後、どんなプラスチックでも、どんな水質でも、極微量のマイクロプラスチックを確認できるような分析方法に改良していく予定です。

ミヤマではJISなどの公定法に限らず、様々な分析方法をご提案可能です。今回のような分析方法の検討から行った経験も多くあります。「これ測れるだろうか?」と思いましたらぜひお問い合わせください。

※熱分解-GC/MS:有機物(主に高分子)を加熱した際の熱分解物の組成から元の有機物を同定する分析方法。

今回の検査・分析項目

FTIR分析(顕微) 熱分解-GC/MS分析

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