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ラグビーマイクロカップ

この小さなラグビーボールはヒガンバナの花粉です。「ヒガンバナ(彼岸花)」の名の通り、秋のお彼岸の時期に一斉に赤い花を咲かせます。(近年では温暖化の影響によりヒガンバナの開花時期も徐々に遅くなっているとも言われています。)

ちょうど秋のお彼岸にあたる2019年の9/20から日本でラグビーワールドカップが開幕しました。さてこの小さなラグビーボールでラグビーをする場合、コートの広さはどのくらいになるでしょうか?

この小さなボールの大きさは長さ80µmくらいです。実際のラグビーボールの大きさはワールドカップでも使用される5号が長さ30cmくらいですので、大きさは4千分の1程度となります。

実際のラグビーコートを4千分の1に換算すると、縦(デッドボールライン)70m×横(タッチライン)100mくらいですので、小さなコート1面の大きさは18mm×25mmとなります。キャッシュカード(53.98mm×85.60mm)1枚でコートが8~9面も取れる計算になります。

ヒガンバナx500.jpg

小さなラグビーボール(ヒガンバナの花粉)はトライ(受粉)を決めても種ができることはありません。それはセイヨウタンポポと同じく三倍体であるためです。

原産国である中国のヒガンバナは二倍体なので種を作れますが、日本のヒガンバナは三倍体なので種を作れず、すべて同じ遺伝子を持つクローンなのです。(お彼岸の時期にほぼ同時に花が咲くのはクローンであるためです。)

それでも日本のヒガンバナは株分けにより各地に広められ、今では北海道から沖縄まで日本中に分布しています。

ラグビーボールと同じくヒガンバナも人の手で運ばれたのですね。

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