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【CASE 11】 におい分析 ~掘削土からの油臭~

お悩み

工事で土壌を掘削していたところ油臭がしました。土壌汚染でしょうか?

お悩み

●土木工事のため土壌を掘削していたところ、深度50cmくらいの土壌から重油の様なにおいがする。

●その土地の周辺に重油タンク等は無く、過去にも設置されていた記録はない。

●工事ではガソリンや軽油を使用しているが、しっかり管理していて漏洩はしていないはず。

究明開始

土壌中の油分量分析により油分含有が確認されました。

油汚染の疑いが出てきたため、まずは油汚染対策ガイドラインに則ってTPH試験※1を行いました。

ところが得られた炭化水素の組成パターンは「重油と似ているけど少し違う」というものでした。

そこでGC-MS分析※2による分析を行い、より詳細な油種の同定を試みました。

※1 TPH試験:TPHは全石油系炭化水素の略。ガソリン・灯油・重油等の石油製品はいずれも多数の炭化水素の混合物だが、それぞれの組成に差があることを利用して、炭化水素の組成パターンを分析・比較して石油製品の種類(油種)を同定する試験。

※2 GC-MS分析:有機溶剤などの有機物を分離・同定できる分析。

原因はコレだ!

詳細なGC-MS分析の結果、土壌中の油分には脂環式と呼ばれるタイプの炭化水素が多いこと、ステランやフィタン等のバイオマーカー物質※3が含まれていることが分かりました。

石油(原油)はその産地により組成が多少異なっていることが知られており、炭化水素の成分パターンやバイオマーカーによりその産地を推定することができます。

実は日本国内でも日本海側を中心とした一部の地域からは石油が産出し油田もあります。今回の掘削地も日本海側でしたので、当該地域の石油組成の文献データと今回の分析データを比較してみました。

比較の結果、両者のデータがよく一致したことから、油汚染は人為的なものではなく自然由来であると判定しました。

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※3 バイオマーカー:生物指標化合物。石油においては石油の起源である生体の特徴を残す物質のこと。代表的なものにステラン・フィタン・プリスタンなどがある。

今回の検査・分析項目

TPH試験(GC分析) GC-MS分析 油分(ソックスレー抽出/重量法)

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